No.62(ゲルマン民族大移動) :
「西欧のルーツとは何か?」
西ゲルマン族の一派であるフランク族(フランスの語源)が北ガリアに建国し、同じく
アングロ=サクソン族(アングル<族>はイングランドの語源)がブリタニアに建国し
たが、両国ともに、ローマでは異端とされたキリスト教のアリウス派から正統(カトリ
ック)とされたアタナシウス派に早い段階で改宗したため、長期安定的な国となり西
欧のルーツとなった。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
現在のフランス・ドイツ・イギリスの基礎が、ローマからは蛮人と蔑まれたゲルマン
民族の移動と建国によって形成されたことに対して興味を持ち、ヨーロッパ世界が
胎動する時代を意欲的に学ぼうとしている。
思考・判断:
フランク族とアングロ=サクソン族の建国事情と、両者のローマ=カトリック教会と
の提携の意義について、的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
地図上に図示されたゲルマン諸部族の移動と建国から、短期不安定型の東ゲル
マン族と長期安定型の西ゲルマン族の移動距離の長短を把握している。
知識・理解:
「ヨーロッパの三要素」ゲルマン的要素・カトリック的要素・ラテン的要素の前二者
が結びつくことによって、ヨーロッパ世界の形成と発展が基礎づけられたことを理
解し、基本的な知識を身につけている。